敗北の記憶

小さい頃から出されたものは残さず食べてきた。
そのように教育されていたし、その考え方は正しいと思う。
けどそれなりに長い人生の中で達成できなかった時が何度かあった。
その記憶の中で一番古いのが甘酒。年齢一桁台の頃。
友達の家に遊びに行ったとき出されたのだが、
当時はとても不味く感じて飲めなかった。その家の子も残していた。


今日スーパーで買い物中に甘酒を見かけてそんなことを思い出した。
そしてリベンジ。ワンカップ大関。普通にうまい。
氷入れて冷やすとなお美味い。もう少し寒くなるとホットも良さそう。
不味いどころかまた飲んでもいいかな、と思うくらい。
味覚が変わったのかなー。


思い返せばまさに「あたしこのパイ嫌いなのよね」状態だったな。
魔女宅で評判の悪い孫も誰かのために料理をするようになった時、
きっとあの発言を後悔することになるんだろう。


S君のおばあちゃん、あの時はごめん。
俺、甘酒飲めるようになったよ。